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「とある父親の日記から」
<最近の娘との会話。>
★二女が庭にラムネ菓子を埋めていた。
私「なにしてんの?」。 二女「お父さんも前に埋めとったやんね。そやけん、朝顔が咲いたり、トマトが出来たっちゃろ?ラムネを埋めたらラムネの木が出来るっちゃないと?」。
★二女を連れてスーパーへ買い物に行った。
二女「お父さん、おんぶして」 私「もう4歳になったんやから、自分で歩きなさい」。 二女「お父さん、最近、運動不足やろが」。
★長女が言う。
長女「お父さんが会社に行っちょる絵を描いたとよ」。 私「どれ、見せて」。 その絵を見たが私の姿がない。 私「お母さんやみんなは描いてあるけど、お父さんは描いてないやん?」。 長女「会社に行っちょるから、おらんに決まっちょるやんね」。←なるほど。
★嫁が長女をこっぴどく叱っている。
私「キョーコがなにかしたのか?」。 嫁「私のクルマを釘みたいなもんでひっかいとるとよ!」。 私「なんでそんなことしたん?」と聞くが長女は答えない。
気になってクルマを確認しに行った。懐中電灯に照らされて浮かび上がったそれを見て言葉が詰まった。覚えたばかりのひらがなで『おかさん そだてくえて あいがとお いつもくるまにきおつけて』と書いてある。
自宅付近で死亡事故が続き、子供にも注意していた頃である。もちろんその‘落書き’を私は今も消していない。
(ある「零細企業経営者」の日記より) |
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