超感動:クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲



映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲


しんのすけ
ひろし   

みさえ   
ひまわり 

シロ:   


春日部防衛隊
ケンとチャコ
:野原しんのすけ。主人公。下品な幼稚園児、ノーテンキ
:父、サラリーマン(営業職)、
足が異常にくさい
:母、専業主婦、お尻がデカイ
:妹・赤ん坊 
キャキャ
:野原家の飼い犬、
ヨレヨレ

:しんのすけの友達5人のオバカ幼稚園児集団
:世界を20世紀に戻してしまおうとする秘密結社のリーダー





<以下ストーリー・完全ネタバレ>


序章.「20世紀博」

太陽の塔がそびえたつ。
エキスポ70。大阪万国博覧会の会場。

突然、巨大な怪獣があらわれた。
そこにいたみさえが、万博防衛隊に変身し、ひろしに連絡。

すぐさま戦闘機に乗って現場にやってきたひろしは、無敵のヒーロー『ひろしSUN』に変身し、怪獣と戦い、怪獣を打ちのめします。

ところが、それをみていたしんのすけが不満そう。

「父ちゃんばっかずるいゾ〜」と怪獣の方に向かっていくと、しんのすけは、巨大な怪獣と同じ身長になってしまいました。あれれれ〜

そうです。それは撮影のセットだったのです。


撮影が行われているのは「20世紀博」の体験アトラクションコーナー。そこには子供の頃、憧れたヒーローやヒロインになれるスタジオがありました。

「20世紀博」とは、20世紀の物を販売し、懐かしい遊びを楽しむオトナの為の、春日部郊外に出来た
テーマパークだったのです。


1.20世紀博の影響

「20世紀博」を楽しんだ野原一家が、車で帰路につこうとしています。

車が春日部の市街地に入ると、20世紀博の影響で古い車が増え、若者はレトロなファッションに身を包むという、昭和の時代の懐かしい風景が広がっていました。


家に着き、父、ひろしが見ているビデオは、70年代に流行った「ヒーローSUN」です。

しんのすけが、「アクション仮面がみたい〜」というものの取り合ってもらえません。母、みさえも「魔女っ子さゆりがみたい〜」と言い張っています。

そのとき、みさえが思い出したように呟きました。
 
「そういえば、20世紀博から
重要なお知らせがあるっていってたわ」


2.イエスタディワンスモア

営業時間の終了した20世紀博。

その司令室に一組のカップルが座っていました。
彼らの名はケンとチャコ。彼らは、20世紀を取り戻すために活動する秘密結社「イエスタディワンスモア」を指揮するリーダーなのでした。

20世紀博の中に作られた郷愁をさそう"夕焼け"の街−夕日町は、70年代の日本の街並みのまま、多くの人々が貧しいながらも夢と希望を持って生活していました。

「イエスタディワンスモア」は、国中をそんな昭和の頃の古きよき時代に戻そうとしていたのです。この20世紀博の裏側には壮大な陰謀が隠されていたのです。


3.重要なお知らせ

20世紀博の大時計が20時を告げました。
すると唐突に重要なお知らせが、家のテレビに流れました。

「明日の朝、お迎えにあがります。みなさん愉快に過ごしましょう」。

たったそれだけのCM。しんのすけは、「何、今の?」と、振り返ると、ひろしとみさえの様子が変です。

ひろしとみさえは、この20世紀博のお知らせを見たとたん、「明日のために早く寝なくちゃ」と言って、さっさと寝てしまいました。



4.オトナたちの異変

翌朝。しんのすけが目覚めると、ひろしとみさえが、お菓子をむさぼるように食べ、食うだけ食って横になってしまいました。

「かあちゃん朝ご飯つくれ〜、、とうちゃん会社に行け〜」 と、しんのすけは言うのですが、みさえは「や〜だ」、ひろしも「会社になんか行かねぇよ」と、人が変わったようになっていました。

しんのすけは「もぉ、いいっ!」とあきらめ、ひまわりをおんぶして、三輪車で幼稚園に向かうことにしました。なぜか途中、公園や空き地で大人たちが皆、子供のようになって遊んでいるのが見えました。

しんのすけは幼稚園に着きますが、だれもきていませんでした。

と、突然、先生達が「缶けりやるぞ〜」と園の中からでてきました。先生達はしんのすけを無視して、勝手に遊んでいます。先生達の様子も変です。大人たちは、みんな夢遊病者のようになって、子供の遊びをしているのです。

そこに、レトロなオート三輪自動車の群がやってきました。

街のオトナたちは先を争うようにその荷台に乗り込んでいきます。
先生たちも幼稚園バスでその群に加わっていきました。
 
よく見るとオート三輪の荷台には、ひろしとみさえも乗っていました。

「父ちゃん、母ちゃん、どこにいくんだぁ〜」としんのすけは追いかけますが、あっという間に「20世紀博」の方角に走り去ってしまいました。


5.かすかべ防衛隊

街中に大人や親たちに取り残された子供たちが溢れ出しました。

野原家にはしんのすけの友達で作る、かすかべ防衛隊の面々が集まっています。

「オトナたちは20世紀博にいって、僕らはみんな捨てられてしまったんじゃないか」

そんな話をしていると、テレビからニュースが流れてきました。オトナたちが失踪しているというニュースです。
 
おどろいてテレビをみていると、なぜかニュース画面は古いプロレス中継となり、他のチャンネルも古い番組ばかりとなってしまいました。

やがて辺り一帯は停電となってしまいました。


6.サトーココノカドーに避難

真っ暗闇の夜になりました。

非常用電灯付ラジオから、20世紀博からのお知らせとして、イエスタディワンスモアのリーダー・ケンのメッセージが流れ出しました。

「パパやママは20世紀博で遊んでます。 迎えがいくからそれに乗りなさい。乗らなかった者は反抗分子と見なし、明朝8時を最後に捕らえます」。

その放送が終わったとたん、
「よい子のみなさん、でておいで。一緒にパパとママのところにいこう」
とイエスタディワンスモアの隊員達が迎えにきました。

街の子供達が次々とでてきて、トラックに乗せられました。

しかし、かすかべ防衛隊は「これは怪しいゾ」と、でていかずサトーココノカドーに避難するのでした。


7.子供狩り

翌朝。20世紀博入り口。

そこにはイエスタディワンスモアの隊員と春日部のオトナたち、大量の自動車と幼稚園バスが集結していました。ケンとチャコの指揮のもと子供狩りを始めるというわけです。

ひろしや他のオトナたちも車に乗り込み、ケンとチャコの乗ったトヨタ2000GTを先頭に、子供を捕まえるため春日部市街に向かいました。


一方、サトーココノカドーに隠れていたかすかべ防衛隊は寝坊して外に出ることができません。子供狩りにきたオトナたちの足音が迫ってきました。けれど、しんのすけのおならのせいで見つかってしまいます。

逃げ回る、かすかべ防衛隊。追うオトナたち。

そこにはしんのすけたちを捕まえるため、人が変わったようなひろしやみさえがいました。その姿を見て、しんのすけは、ショックを受けるのでした。


8.バスで20世紀博突入

かすかべ防衛隊の面々はサトーココノカドーから逃げ出し、幼稚園バスに乗って逃げ出そう、ということになりました。

子供達はバスに乗り込み、なんとか走り出すことに成功しました。
 
動き出したバスをオトナたちが必死になって追いかけてきました。

執拗な追撃を受けつつも、しんのすけたちが運転する幼稚園バスは見事にそれをかわし続けます。物凄いカーチェイス!

そこでなぜかシロも交代要員として運転しています。シロはバスの運転手として大活躍です!犬なのに(笑)

バスは逃げるために走っているのに、敵陣の20世紀博の方向に向かっていることが判明。ここで「かすかべ防衛隊」の面々は腹をくくります。

「20世紀博に乗り込んで、オトナたちをお助けしよう!」

追撃を受けたままバスは、20世紀博の敷地に突入しようとします。20世紀博内部では、隊員たちがその様子を見ていて、ゲートを閉めようとしました。

しかし、閉まりきる直前にバスは内部に進入。直後にゲートは閉まり、追撃していたオトナたちの車はゲートに激突してクラッシュしました。

見事、しんのすけたちは追っ手を撃退しました。


とはいえ、20世紀博の建物に入って、幼稚園バスは柱に衝突してしまい「かすかべ防衛隊」は、イエスタディワンスモアの隊員たちにあえなく捕まってしまいました。
 

9.足の臭い

それでも、しんのすけ、ひまわり、シロは何とかその場から逃げ切ることができました。

20世紀博の建物の中、シロが何かのにおいをかぎつけ、一つのドアの前にたち止まっています。しんのすけたちがそのドアのなかにに入ってみると、そこは万博が開かれている会場でした。


一人の男の子が、その父親・母親を前に泣いています。
「やだやだ、オラ、月の石みたいよぉ」
「ひろしぃ、おめぇもわかんねぇやつだなぁ・・・」

その子は、子供の頃の、ひろしでした。
そして父と母は、若き頃のおじいちゃん、おばあちゃんでした。


でも、それは、子供の頃の気持ちに戻っているひろしの幻想なのでした。
心が子供に戻っているオトナのひろしがそこにいたのです。

しんのすけは、ひろしに話しかけます。
「父ちゃん、オラ迎えに来たよ。おうち帰ろう」
子供に戻っているのでひろしには話が通じません。

しんのすけは、リーダーケンのいっていた言葉を思い出しました。
“おまえ達の親は昔のにおいで子供に戻っている・・・”

「だったら今のにおいだゾ」と、しんのすけは、ひろしに飛びかかり靴を脱がせて、異常にくさいひろしの足の臭いをかがせました。

しんのすけは叫びました。
「父ちゃんは父ちゃんなんだよ。このにおい、わかるでしょ!


10.父・ひろしの思い出

ひろしは目を閉じました。
すると子供の頃からのたくさんの思い出が走馬灯のように流れてきました。

少年時代、
父の自転車の荷台に載せられ、釣りに行ったときのこと。
初めて女の子と歩いた、初恋のころの思い出。
一人ぼっちで歩いた、甘酸っぱい青春時代。

大人になって列車に揺られ、上京したときのこと。
新入社員のときのこと。
桜の下でのみさえとのデート。
しんのすけが生まれた日のこと。
家が建った日のこと・・・

それらが次々と思い出されてきます。  

そして、いま。
営業で歩きまわり、会社では上司に怒鳴られ
疲れ切って家に帰ると、
みさえとしんのすけが笑顔で待ってくれている光景・・・
こんどは自分が父として、
しんのすけを自転車の荷台にのせて、走らせている光景が・・・

「とうちゃん、オラが分かる?」
しんのすけの声が聞こえてきました。
「ああ、あぁ〜」
ひろしは、むせび泣きながら、しんのすけを抱きしめました。


ひろしは異常にくさい足の臭いで、現実の世界を取り戻したのです。

我に返ったひろしは、魔女っ子さゆりのキャラになりきっているみさえにも、靴の臭いをかがせることで、意識を取り戻させました。


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ここから怒涛の名場面が繰り広げられます




11.ケンの想い

父ひろし、母みさえは、大人に戻り、お互いのことを認識し、家族としてまとまった野原一家。
そこへ隊員を引き連れたイエスタデイワンスモアのリーダー・ケンが現れました。

ケンは「話がある」と野原一家を拉致同然に夕日町を案内します。

ひろしやみさえはその街並みに「懐かしすぎて涙が出る」と感じますが、靴のにおいを助けに、なんとか自分を保ちます。

一家はケンとチャコの住むアパートに招かれました。

ちゃぶ台を囲み、紅茶を出された野原一家。テレビでは恐るべき計画が夕日町の住人に向けて語られました。

それは20世紀博にある鉄塔・20世紀タワー上部から夕日町のにおいを拡散することで、 日本中をを懐かしさの虜にするという計画でした。

そのための臭いのレベルも最高潮で、 あとはタワー展望台にあるスイッチを押すだけ、というものでした。

ケンはこの紅茶を飲み終えたらスイッチを押しに行くと告げます。


愕然とするひろしとみさえに、ケンはこう言いました。

「おまえ達が本気で21世紀を生きたいなら行動しろ。未来を手に入れて見せろ。早くいけ。ぐずぐずしていると、またにおいが効いてくるぞ」

野原一家はアパートの外にでて走り出しました。隊員たちもその後を追いかけてきました。

「どういうこと?」チャコは尋ねます。

「最近、走ってないな」ケンは答えました。


12.タワーでの格闘

野原一家は、酒屋のトラックを使って、展望台のあるタワーにたどり着きました。

そして意を決し、展望台を目指して階段を上り始めました。

階段をかけ登る途中で、一家は隊員たちに追い詰められ、タワーの骨組みを伝い逃げようします。落ちたら危険な高い所で、隊員達と野原一家の格闘が始まりました。

しんのすけの行動がきっかけとなり、みさえが落下しそうになりますが、家族皆の助けで落下はまぬがれました。

野原一家は、勇気を得て、隊員達を圧倒し、再び展望台を目指し登り始めます。


階段はタワーを螺旋状に上方に向かって伸びています。
螺旋階段の内側には、エレベーターが 通っており、ちょうどそれが上っていくのがみえました。中には、ケンとチャコの二人が乗っていました。

どちらが先にタワー展望台のスイッチの場所にたどり着くのか。

夕日町では、このタワーで奮闘する野原一家の映像が、監視カメラによりテレビに中継されていました。

夕日町の住人達は、テレビでその野原一家の格闘の様子を見ている
のでした。

13.野原一家の意思

展望台にいたるタワーの中ほどのフロアまで野原一家が登ってきました。ケンとチャコの乗ったエレベーターが、そこで扉を開けて止まっていました。

ケンはひろしに言いました。
「戻る気はないのか」。

ひろしはきっぱりとと否定します。
「ないっ、俺は家族と一緒に未来を生きる!」。
それにしんのすけ、みさえ、ひまわり、シロが同意します。

その間、隊員達が野原一家を囲んでいました。

「残念だよ、野原ひろし君。つまらない人生だったな」
とケンが扉を閉じようとしたとき、ひろしがエレベーターに飛びつきました。

「オレの人生はつまらなくなんかねぇ!、家族のいる幸せをあんたにも分けてやりたいくらいだぜ!」

すぐにひろしは隊員たちに取り押さえられました。

しかし、ひろしは、しんのすけたちを見て叫びました。
「いけ!」

しんのすけたちは、急いで階段を上り始めました。それを隊員達が追いかけます。

ひろしは隊員たちにエレベーターの扉から引き離されましたが、かなりの時間、ケンとチャコを足止めすることに成功しました。

しんのすけたちは、さらに階段を駆け上がります。下から追ってくる隊員たちに、みさえが飛びかかり、道連れにして階段の下に落ちていきました


14.しんのすけの階段かけのぼり

「かあちゃ〜ん」しんのすけは叫びました。

みさえは「止まらないで!」と叫び返しながら、しんのすけを追いかけようとする隊員を取り押さえます。

赤ちゃんのひまわりも隊員たちに頭突きを食らわしました(笑)。それでも上りだそうとする隊員に、今度はシロが飛びつきました。

階段を昇っているのは、しんのすけ一人だけになってしまいました。

しんのすけは、家族の思いを受け、猛然と螺旋階段を、ぐるぐると駆け上がっていきます。

転んだり、柵にぶつかったり、意識を失いそうになりながらも力を振り絞って、涙や鼻水を流しながら、展望台目指して必死に登り続けます。(がんばれ、がんばれ!)


一方でケンとチャコの乗ったエレベーターが、静かに展望台に到着しました。機械のスイッチに向かって歩き出すケンとチャコ。

しかし、ケンの足が止まりました。ぼろぼろになったしんのすけが、ケンの足にしがみついていたのです。

ケンはしんのすけを振り払います。しんのすけは、さらにしつこくとりつき、ケンは振り払います。それでも、しんのすけは、何度も執拗にとりつきます。やがて、しんのすけは、力尽き、完全に振り払われてしまいました


15.においのレベル0

ついにケンとチャコが機械のスイッチの前にたどり着きました。

あとはスイッチを押すだけです。
しかしケンは機械の計器を見て顔色をかえました。
そして「だめだ」とチャコに告げました。

においのレベルがどんどん下がり、ゼロになってしまっていたのです。

「街の住人達もあいつらを見て21世紀を生きたくなったらしい」。ケンは倒れているしんのすけの方を見ながら、納得したように呟きました。

チャコが叫びます。
「うそよっ、うそでしょ。私たちの街が、私たちを裏切ったってこと?」
「そういうことだ」とケンが答えました。
 
ケンは、夕日町の住民に告げました。
「世界を21世紀に戻す。これからは好きにするがいい」。

それを聞いて夕日町の住人達は涙を流しました。

チャコは、ボロボロになっているしんのすけに詰め寄ります。
「どうして。ねぇ、どうして。現実の未来なんて醜いだけなのに!」

もうろうとしながらも、しんのすけは、それに答えました。

「・・・オ、オラ、父ちゃんと母ちゃんとひまわりとシロと、もっともっと一緒にいたいから。けんかしたり、頭にきたりしても、一緒がいいから。・・・あと、オラ、オトナになりたいから!オトナになっておねいさんみたいなきれいなおねいさんと、いっぱいいっぱい、おつきあいしたいから!」

しんのすけは、息も絶え絶えに、そういうと、倒れ込みました。

「これでもう、おしまいね」と、チャコはケンの方を向き一筋涙を流しました。「あぁ、20世紀は終わった。」とケン。

「あたし、外には行かないわよ」とチャコが言うと、ケンは「わかった」とうなずきました。そして、しんのすけにこう言いました。

ボウズ、おまえの未来、返すぞ!」


 
16.屋上から飛び降り

倒れたしんのすけがいる展望台に、ひろしたちがやってきました。ひろしとみさえは、かろうじて意識を取り戻したしんのすけを見て安心しました。

そしてケンとチャコがどうしたか気になり、もうろうとしているしんのすけを抱きかかえ、展望台の屋上へ駆け上がりました。

ケンとチャコは、屋上のふちの方に向かって歩いていました。

野原一家に気づいたケンは、
「においは消えた。他の連中もじきもとに戻る。じゃあな」とひろし達に言い残しました。

ケンとチャコは飛び降り自殺しようとしていました。

ひろしは二人を止めるため駆け寄ろうとしますが、チャコが「こないで!」と叫んだため立ち止まらざるえませんでした。

二人が屋上のふちから飛び降りようとした、

その瞬間。
  

「ずるいゾっ!!」。しんのすけが、叫びました。

その声に反応したのか、二人の前に鳩が一羽、 羽ばたきました。飛び降りようとしたちょうどその下に巣を作ってた鳩がヒナを守ろうと飛び立ったのです。

飛び降りようとした二人は思わず立ち止まりました。彼らは飛び降りるタイミングを逃しました。
 
一瞬の静寂の後、我に返ったチャコが「死にたくない」 としゃがみ込み涙を流しました。

「また、家族に邪魔された」ケンが呟きました。

さらにしんのすけが続けて叫びました。

「ずるいゾ!!二人だけでバンバンジージャンプしようとするなんて。オラにもやらせろ!」

ケンは、「いや、もうやめた」と穏やかな表情でそう言いました。
そしてケンは倒れこんでいたチャコを後ろから抱きしめました


終章.おかえり、父ちゃん母ちゃん

夕刻。

春日部市民を満載したトラック達は、春日部の街を目指して走っています。そこには、かすかべ防衛隊とその親たち、そして、野原一家も乗っています。ケンとチャコはトヨタ2000GTにのり、どこかへ走っていきました。

ようやく家に到着した野原一家。
「はぁ、ついた、ついた」「我が家が一番だわぁ」

「ただいまぁ〜」とひろしとみさえが言うと、
「おかえり、父ちゃん母ちゃん」としんのすけが答えました。

玄関の扉が閉まり、野原家の窓に灯りがともりました



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