■八月のクリスマス 最後の手紙

ジョンウォン→タリム



タリム へ


突然、姿を消してごめん。

手紙を読みました。
君がそんなにも僕を大切に思ってくれていたことを知って嬉しい気持ちと、寂しい気持ちをさせたことを謝りたい気持ちで一杯です。

あれから僕は持病が悪化して入院してしまいました。君には話していませんでしたが、僕は以前から重い病気を抱えていたのです。

こんなことを伝えなければならないのは本当に辛いのだけれど、もう君に会うことはできません。おそらく僕には今年のクリスマスを生きて迎えることは出来そうにないのです。


君と知り合って数ヶ月、僕はとても幸せでした。

今日は君に会えるだろうか。君の可愛い顔を見て、君の可愛い声を聞けるだろうか。そんな風に思って過ごした毎日は、生きている喜びを僕に教えてくれました。

初めてデートをした夜、君と一緒に夜の道を歩きながら、このままずっと二人で人生を歩いていけたらどんなに素敵だろうと思いました。

君とならどこまでも歩いていけると思いました。あのとき、君を抱きしめて言いたかったのに、最後まで言えなかった言葉を言います。


君を愛しています。

けれども、僕にはもう君と分かち合える人生の時間が残っていません。君のそばにいて元気づけてあげることが出来ないのは本当に残念です。

だからせめて、僕のことで悩んだり気に病んだりすることだけはしないでください。


あの夏の日、道端の木の下で一緒にアイスをかじったのが最初だったね。君に出会えたことは、神様が最後に僕に与えてくれた最高のプレゼントだと思っています。

僕にはあの八月に、人より早いクリスマスがやってきたのだと。


記憶の中の写真のように、愛もいつか思い出に変わると思っていました。でも君だけは思い出ではありません。

愛とともに旅立たせてくれる君に「ありがとう」の言葉を残します。




                               ジョンウォン







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