空を押し上げて
手を伸ばす君 五月のこと
どうか来てほしい
水際まで来てほしい

夏は暑過ぎて
僕から気持ちは重すぎて
一緒に渡るには
きっと船が沈んじゃう
どうぞゆきなさい
お先にゆきなさい

薄紅色の可愛い君のね
果てない夢がちゃんと終わりますように
君と好きな人が百年続きますように



彼女は、この一見とてもせつない歌を、笑って歌うのです。

目を開いて、しっかり前を見つめにっこりと笑うのです。
「きみ」と「ぼく」が一緒に行くにはバランスが悪くて、相手も、そして自分自身も、沈んでしまうとわかっている。

だから、離れて相手を先に行かせる。

この歌は、「いいのよ、あなたが幸せなら、アタシはどうなっても」
みたいな自己犠牲の歌じゃない。

「優しさ」だけじゃなくちゃんと、「前向き」な歌だから、悲しくない。そう感じさせる、彼女の笑顔が、すごいと思うのです。



いつか…。いつか、あたしに、あたしの大切な人の倖せを願う日が訪れるのだろうか?

貴方と、貴方の好きな人が…。

百年続いて欲しいと。

倖せになって欲しいと…。

もし、そう思える日が来たら。
心から、貴方の倖せを喜ぶコトの出来る日が訪れたら。そのトキは、貴方に何も告げず、貴方の許から去ろうと思います。




なんて優しい歌なんだろうって、思った。

私はこの曲を聞いて、辛くて、悲しくて、過去を悔やんで、ぐちゃぐちゃになっていた心の奥がスーッと通るような気がした。

僕からの気持ちは重すぎたけど、あなたは無碍に捨てるでもなく、見て見ぬふりをするでもなく、きちんと受け止めてくれる・・・

沈んでしまうのは、私だけで十分です。
多くを語らないけど、私には何も言ってくれないけど、それでもにじみ出る幸せそうな言葉が、あなた方二人が幸せだということを物語っている。

だから、この曲を伝えたい。



僕の我慢が いつか実を結び 果てしない波が ちゃんと止まりますように・・・

この言葉に、頭を撫でられた気がしました。

誰しもが毎日のように繰り返す日々の中の諦めと我慢と、微かな希望を祈る。それを高い樹の上から「わかっているから」と、頭を撫でられた気がして。。

溜めていた自分を少し解放しても良いかな、と。



ありきたりで恥ずかしいけど、
彼と別れて、この曲が頭をよぎった。

「僕から気持ちは重すぎて 一緒にわたるには きっと船が沈んじゃう」

そうだったのかもしれないと思う。
なんだかんだ言っても彼のことが好きで好きでたまらなくて、彼も私のことを大好きだって勝手に思い込んでて。

私は彼になんでもやってあげたくて、彼のわがままも聞いて、でもそれが裏目に出たのかな。

以前、彼のことを相談した人に『おまえと付き合ってると彼が不幸になる』と言われた。

自分でもわかってた。彼が日に日にダメ男になっていくのが。そしてこのままじゃだめなんだと気づいてた。彼の、男としてのプライドを傷つけていたのかな。

『君と好きな人が百年続きますように』

いまはまだそんな風には思えない。けど、いつかいい思い出になって、こんな風に思えたらいいなって思う。



ついこの前まで一番近くにいた人がすごく遠い他人になってしまった。まだ理解できなくて、また明日になれば会えるんじゃないかって思っちゃう。やっぱりまだつらい。
平気なわけない。

こんなこと書くのって不幸ぶってて、悲劇のヒロインぶっててなんだか嫌なんだけど、今思ってることを文字にしないと、自分が狂いそう。



勝手に運命を感じて、勝手に一生一緒にいられると思ってた…。

だけど、振られてしまった。
自分の不甲斐なさに泣けてくる…。
優しさがほしくて、もっと素直になりたくて。
もっともっと素敵な自分になりたい…。

そんなとき心の底から私の愛した人に言いたい。

「君と好きな人が100年続きますように」

大好きな人だからこそ、やっぱり幸せになってほしい。
けど、人間ってそんなに寛容になれないと思う。
きっと自分が一番大事だから。

けれどやっぱりこの単純な一言を、
今は遠くにいる彼女に伝えたい。



「君と好きな人が100年続きますように」

こんな風に思える日がいつか訪れるのかな?

いつになるだろう